PROGRAM

第2回 プログラム

開催日:2024年4月20日(土) 会場:理化学研究所 和光キャンパス(C00 本部棟 2階大会議室)

12:40 ―
会場にて受付開始
13:20 ―
オープニング
13:25 ― 13:40
武石 明佳 武石 明佳多感覚統合神経回路
理研白眉研究チーム

トーク1 小さな虫で解き明かす 情報をまとめる脳の仕組み

好きなものには引き寄せられ、嫌いなものは避けようとします。しかし、同じものに対しても「あ、いいな」と感じるかどうかは、その時の自分の状態や周りの環境によっても変わります。実は、神経細胞が302個しかない線虫も、私たちと同じように複数の情報を適切に処理して、大好きな食べ物のにおいに近寄るか否かなどの判断を状況によって変えていたのです。さまざまな情報を脳がどのようにまとめて自分がとるべき行動を決めるのかについて、小さな線虫の研究から分かってきたことをお伝えします。
13:45 ― 14:00
Joshua Johansen Joshua Johansen学習・記憶神経回路
研究チーム

トーク2 脳の神経回路で生まれる感情

嬉しい、楽しい、悲しい……さまざまな気持ち、感情とは、外からの入力や刺激に対して脳が瞬時に生み出す反応なのでしょうか? 実はその仕組みはもっと複雑なのです。脳がどのように世界を感知しているのかは研究により分かってきました。しかし、脳のなかでさまざまな感情がどのように生まれているのかは、まだ解明されていません。私の研究室が明らかにした、生まれつき持っている感情や、もっと複雑な感情がどのように脳の神経回路内で生まれるのか、そしてこれらの新しい発見が脳と感情についての考えをどのように変えていくのかをお話しします。
14:00 ― 14:15
休憩
14:15 ― 14:30
宮本 健太郎 宮本 健太郎思考・実行機能
研究チーム

トーク3 自己と他者のこころを想像する脳の仕組み —あまのじゃくはみんなの役に立つ

私たちは日々、ほかの人の思考やこころの状態を想像し、自分の行動に反映させながら生活をしています。私たちの研究チームでは、自分自身のこころの状態の理解メタ認知を他者に投影して、他者のこころの状態を想像する脳のはたらきを研究しています。このトークでは、自己と他者のこころに関する私たちの最近の研究成果を紹介するとともに、他者の意図を先読みする能力と、あまのじゃくあえてみんなと違う行動をとる逆張り家が、集団において果たす役割の関係をお話しします。
14:35 ― 14:50
笹栗 弘貴 笹栗 弘貴認知症病態連携
研究ユニット

トーク4 突破口をみつける! —アルツハイマー病克服のために

アルツハイマー病は認知症の原因として最も多い病気です。最近、画期的な治療薬としてレカネマブという薬が登場しましたが、まだこの病の克服にはほど遠い状況です。アルツハイマー病患者さんの脳の中ではどのような現象が起きているのか、なぜ克服することがこれほどに難しいのか……そして最近になりいろいろなデータから見えてきたアルツハイマー病克服のカギとなる情報とそれを活用した新しい治療戦略の可能性についてお話します。
14:50 ― 15:10
休憩
15:10 ― 15:55
パネルディスカッション
竹内 薫
竹内 薫(司会) サイエンス作家